上告理由書
2007 / 11 / 04 ( Sun ) (2)行政の事務負担について
「年金加入記録の照会代行=社保庁への殺到で−東京・千代田区 6月19日 時事通信 年金記録漏れ問題で社会保険庁に対する相談が殺到し、問い合わせがしづらくなっている事態を受け、東京都千代田区は19日、区民に代わって地元の千代田社会保険事務所に加入記録の照会を行うと発表した。区によるとこうした対応は全国でも珍しいという。 同区に住民登録している区民が対象。区民は担当課か総合窓口に出向き、備え付けの依頼票に基礎年金番号や氏名、生年月日、住所、電話番号を記入すれば区が同事務所に情報を送る。電話での依頼や基礎年金番号が不明な場合でも受け付ける。 氏名、生年月日、住所、性別が国のデータと一致していれば、おおむね2日で同事務所から年金の加入履歴が本人に郵送される。住所が違うなど調査が必要な場合は、同事務所が直接本人に電話で照会する。」 との報道がなされた。 被上告人国らは、続柄差別記載撤廃の範囲を、すでに差別記載のある戸籍の内で現行の除籍されていない戸籍のみとし、その余のすべての戸籍に差別記載を維持するという通達を発出した理由として、公務員の事務量増大により通常の事務に支障をきたすことを挙げたのである。 ところが、千代田区(人口 45.517人 平成19年7月1日現在)は、申し出した区民に代わって地元の千代田社会保険事務所に加入記録の照会を行うというサービスを新たに行うのである。 これについて、当事者照会をしたところ、「区内に住民登録した年金加入者全員でなく、送付依頼書の提出のあった方のみについて行うので、事務負担は生じない」という回答があった。 それならば、人口の1〜2%内外にしか過ぎない婚外子からの申し出が事務負担になろうはずがないではないか。千代田区内の年金加入者は、20才以上の住民のほぼ全員であるので、選挙人とほぼ同数であろう。千代田区の平成19年4月の都知事選における千代田区の有権者総数は、37640人である。後、千代田区に住民登録している外国人の年金加入者も加えなければならない。年金加入者は四万人弱と推定される。一方、千代田区における婚外子は最大千人未満である。 被上告人千代田区は、四万人を母数とする依頼から生じる事務量増大は負担ではないが、千人を母数とする申し出から生じる事務量増大の負担に耐えられないという。 被上告人国らの、事務量増大の主張は、婚外子に対する差別意識の表れでしかないのである。 国家賠償法 第一条 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。 まさに、公務員の婚外子に対する差別意識の表れであるので、故意又は過失による賠償責任が生じるのである。 そもそも公務員は、基本的人権の尊重という憲法価値を尊重する義務を負っているのである。 第12条 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。 第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。 第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。 公務員は、人権より自己の事務量の心配をすること自体が違憲である。 最高裁は「人権の砦」として、公務員による人権侵害を断罪されたい。 |
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