上告理由書
2007 / 11 / 04 ( Sun )
(5)まとめ

上告人の関連する戸籍に差別記載が維持されることは、被上告人国らによる、
プライバシー権の侵害
安全配慮義務違反
自己情報コントロール権の侵害
期待権の侵害、である。
これらは、憲法第11条 第97条 違反であり、

第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
違反であり、被上告人国らによる人権侵害であるので、憲法第99条違反である。

相続分差別については、最高裁付言判決に示されたように、
 
第14条 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
に、違反することが示唆されている。

「相続分を同等にする方向での法改正が立法府により可及的速やかになされることを強く期待するものである。」と言うような、差別法を判断の基準とすることは、あってはならない。

また、相続分差別をもってしても、戸籍において婚外子を差別記載する理由はない。戸籍における差別記載に起因する婚外子に対する社会的差別を是認することは、現行憲法における基本的人権の尊重という憲法価値とまっこうから対立する許されざる主張である。

「人権の砦」とされる最高裁におかれては、行政による新たな人権侵害を追認することなく、司法の独立の実を示されたい。現在被上告人国は、国際人権規約自由権、国際人権規約社会権、こどもの権利条約、女性差別撤廃条約について国連への報告をしようとしている。日本において、被上告人国が婚外子差別を維持し続けていることは国際的に大きな批判の対象である。日本国の報告書審査において、婚外子当事者が申し出をしても、申し出をはねつけて続柄差別を維持することを被上告人国が行い、それを司法が追認するとすれば、非難が集中することは必定である。日本国の名誉のためにも、被上告人国らの差別主義を断罪し、上告人勝訴の判決を下されることを求めるものである。

 
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