FC2ブログ
スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
2016 / 11 / 19 ( Sat )
婚外子差別―是正の機会を逃すな
                  朝日新聞  2011年7月11日
生まれついた巡り合わせによる差別をこれ以上、放っておいてはいけない。
 
結婚していない男女間の子の相続分を、結婚した夫婦の子の半分にする民法の規定は憲法にかなうのか。最高裁がきのう、大法廷で弁論を開いた。
 違憲の判断や、判例を変えるときは大法廷でしかできない。最高裁はこの規定について、18年前に合憲とする決定を出したが、今回はその判断を改める可能性が大きくなっている。
 理不尽な差別をただす機会を逃してはならない。
 この規定は「家」制度をとる明治時代の旧民法から引き継がれた。法律婚の尊重と婚外子の保護のバランスを図ったものだと説明されてきた。
 しかし、出自は本人の意思や努力で変えられず、それを理由に差別するのは筋違いだ。家族のあり方や価値観が多様になった現代社会には通用しない。
 問題は、経済的な相続だけにとどまらない。婚外子が婚内子より社会の立場上、劣っているかのような差別の土壌をつくってきた面もある。
 相続はこの規定通りにしなくてはならないわけではなく、実際には家族ごとの意思で配分されている。だとしても、法律が当事者の判断に先んじて子どもを区別する必要はない。
 同様の規定をもっていたドイツやフランスなども法改正しており、先進国では日本だけが残った。国連の人権機関は、国際基準に反するとして政府に繰り返し勧告してきた。
 改めて問われるのは、問題を放置してきた国会の怠慢だ。
 法務省は96年、相続差別をなくす民法改正の要綱案をまとめた。だが一部国会議員が「男女の婚外関係を促すことになる」などと反対した。法案提出もされず棚上げされてきた。
 95年の最高裁の合憲判断には15人の裁判官のうち10人が賛成した。だが、その10人のうち4人は補足意見で、立法による解決への期待を述べた。その後の判断でも、小法廷が補足意見で法改正を促してきた。
 国会のだらしなさは、一票の格差をめぐる問題でも見飽きた光景だ。裁判所に違憲と言われないと動けない、言われても動きが鈍い。そんな国会では、正義を実現できる代表機関とは言いがたい。
 最高裁が法令を違憲としたのは戦後8件しかない。だが、少数者である婚外子の声は小さくとも、法の下の平等という重い価値が問われている。

 もはや司法による救済しかないのではないか。
スポンサーサイト
新聞社説 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。