スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
2015 / 03 / 10 ( Tue )
婚外子の相続格差違憲 真に平等な社会へ法改正急げ
2013年09月05日(木)  愛媛新聞
 いわれなき差別を受けてきた人にとって、どれほど待ち望んでいた判断だろう。
 最高裁大法廷は、結婚していない男女間の子ども(婚外子)の遺産相続分を、法律婚の子ども(嫡出子)の半分とする民法の規定を違憲無効とした。
 1995年に大法廷がこの規定を合憲とした判例を見直したものだ。東京都と和歌山県で遺産分割が争われた二つの裁判の特別抗告審で決定した。
 明治以来の長い婚外子差別の歴史にやっと終止符が打たれる。人を出自によって差別してはならないという、法の下の平等を定めた憲法原理を貫く極めて妥当な判断と評価したい。政府は秋の臨時国会にも民法改正を目指す考えを示した。当然の対応だ。
 どこに生まれるか、子どもは親を選べない。努力で立場が変わるものでもない。なのに、本人の責に帰せられない理由で、差別するのは理不尽というほかない。決定はそれを明快に示したといえよう。
 相続格差規定は明治民法から戦後民法に引き継がれた。95年の大法廷合憲判断は、法律婚の尊重と婚外子の保護との均衡を図るものとされてきた。以降の小法廷でも、その判例が踏襲されたものの、賛否は割れ、立法解決を促す補足意見も相次いでいた。
 婚外子の出生割合は、年々増えているとはいえ、まだ少数派だ。それでも、事実婚の増加など結婚観や家族の形が多様化した社会で、婚外子排除の論理はそぐわない。決定も、こうした国民意識の変化などをくみ取り、差別規定の根拠が失われたと断じた。
 確かに、遅きに失した感は否めない。それが婚外子に肩身の狭い思いをさせるような社会風土の醸成につながったことを猛省しなければならない。
 主要先進国で同種規定が残るのは日本だけだ。政府はこれまで国連の人権機関から再三、格差解消勧告を受けており、国際的潮流を軽視してきたことも見落とせない。法制審議会は96年、相続格差解消を盛り込んだ民法改正案をまとめた。しかし、伝統的な家族観を重んじる保守系国会議員の反対で、法案提出は見送られた。
 指弾されなければならないのは、明らかな不平等を放置してきた政治の不作為であり、怠慢だ。国会は平等な社会のルールづくりに努める責務がある。本来、差別解消のための少数者や弱者救済は、司法に先んじてしかるべきだ。古い家族観や価値観にとらわれ、時代に逆行するような動きは到底許されない。
 最高裁決定を、社会全体に差別根絶の意識を広げる契機としたい。政府も国会もそのための立法措置への取り組みを急がねばならない。


スポンサーサイト
新聞社説 | トラックバック(-) | コメント(-) | page top↑
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。