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2014 / 07 / 03 ( Thu )
【婚外子規定削除】戸籍法も併せて改正を
2013年11月15日 高知新聞
 
政府は、結婚していない男女間の子(婚外子)の遺産相続分を法律上の夫婦の子(嫡出子)の半分とする規定を削除する民法改正案を閣議決定した。今国会中に成立する見通しだ。
 最高裁が9月に違憲と判断したのを受けた対応だが、1996年に法制審議会が相続を平等にするよう答申してから17年もたっている。何の責任もない子どもが不利益を負う状態は許されるものではない。速やかに成立させる必要がある。
 婚外子差別を解消する取り組みが進む欧米と異なり、日本には長い間、婚外子を差別する相続規定が残っていた。国連の委員会からも繰り返し是正を求められてきた。
 それなのに法改正が実現しなかったのは、法律婚を重んじる国会議員の根強い反対があったからだ。
 改正案をめぐっても、自民党法務部会で一部の議員から「家族制度が壊れる」などの反発が相次ぎ、了承手続きに時間がかかった。最高裁の違憲判断を批判する声もあったという。
 この影響で、出生届に嫡出子かどうかを記載する規定を削除する戸籍法改正案の了承は見送られた。本来なら民法とセットで了承されるはずだった。戸籍法には違憲判断が出ていないことが大きな理由だ。
 確かに最高裁は9月、事実婚の夫婦らが起こした裁判で、この規定について違憲とはしなかったが、「事務処理には便利な規定だが、必要不可欠とは言えない」との判断を示している。政府も改正案の提出準備を進めていた。
 「親の結婚の有無は他の手段でも確認できる」。最高裁は補足意見でそう述べた。親や子どもに肩身の狭い思いをさせるような規定は見直されるべきである。そもそもどんな状況で生まれてきても、子どもにとっては関係のないことだ。
 結婚に対する考え方やライフスタイルが多様化し、事実婚やシングルマザーなど家族のかたちはさまざまだ。法律上の結婚というこれまでの形式にこだわらず、今を生きている家族や子どものための議論を尽くしてほしい。
 民主党は戸籍法改正案を議員立法で提出する方針で、公明党も改正に前向きだ。次の国会に持ち越さず、民法と併せて改正することが自然ではないだろうか。出自による差別や偏見は根深い。そんな実態を重く受け止め、政府には再考を求めたい。

              「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会
              Association for the Support of Children out of Wedlock
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