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2014 / 05 / 03 ( Sat )
婚外子差別 守るべきは子の人権
          2013年11月15日  東京新聞社説
 
未婚の男女の子(婚外子)の相続分が結婚した夫婦の子の半分とする民法の規定が削除される見通しだ。だが、出生届に婚外子かどうかを記す規定は残される。守るべきは子の人権ではなかったか。
 政府は婚外子の相続分を法律上の夫婦の子の半分とする規定を削除する民法改正案を決め、衆院に提出した。最高裁が九月に現行規定を「法の下の平等を定めた憲法に反する」と、違憲判断を示したのを受けた対応だ。明治時代の旧民法から続く婚外子差別は出生による社会の偏見を生んできた。それらを根絶するため、今国会での成立が望まれる。
 しかし改正案は不十分だ。出生届に夫婦の子か、婚外子かどうかを記載する義務を削除する、戸籍法改正案の提出は見送られた。当事者がいやがる規定をわざわざ残す理由は何か。記載の根拠とされてきた相続格差はなくなる。政府も相続規定の改正に合わせ、戸籍法も改めようとしたが、自民党の一部の保守系議員が反対した。
 「伝統的な家族制度が崩壊する」というのが理由だというが、情緒に偏っている。婚外子に対する不合理な差別を正当化し、押しつけ続ける理屈にはならない。
 最高裁は一九九五年の合憲決定で、補足意見として立法による解決を求めて法改正を促してきた。補足意見に法的拘束力がないとはいえ、立法府の議員は受け止めるべきだった。婚外子差別という少数派の問題にも真摯(しんし)に取り組むべきだったのではないか。
 改正に反対する議員は最高裁から違憲判断を示されてもなお、「司法の暴走」と誹謗(ひぼう)し、差別的な制度を維持する。憲法が定める違憲審査権に基づく判断に従わないのは、あまりにも不見識だ。
 法制審議会が九〇年代に民法改正案の要綱を答申してからも、改正を怠ってきた。「国民の大方が合意していない」と主張し、不作為を反省するどころか、責任を世論に押しつけてきたといえる。
 民法改正に求められているのは婚外子相続の規定だけではない。夫婦同姓を強制することや、女性だけにある再婚禁止期間、男女で異なる婚姻の最低年齢など多くあり、諸外国にはない差別的な規定として、国連から繰り返し改善を勧告されてきた。
 家族観は変わり、多様な生き方が広がっている。十五日から始まる改正案の審議は、最優先に守るべきは人権だという原点に返ってほしい。若い人々の未来を削(そ)ぐような禍根を残すべきではない。
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