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国会チラシ
2011 / 11 / 11 ( Fri )
婚外子相続分差別は憲法違反と判断された !!

本2011年8月24日、大阪高等裁判所は、婚外子相続分差別を規定する民法900条4号ただし書前段について、憲法14条1項、13条及び24条2項に違反して無効であると判断する決定を下しました。

日本弁護士連合会は、この決定を受けて10月6日に、「家族法の差別的規定改正の早期実現を求める会長声明」を発しました。声明では、「法律婚を尊重するとの本件規定の立法目的と嫡出子と非嫡出子の相続分を区別することが合理的に関連するとはいえず、このような区別を放置することは、立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えている」ことを引用して、早期に「家族法を改正し婚外子差別を廃止すべきである。」としました。(裏面参照)

すでに、最高裁では2003年・04年の二度にわたって、裁判長裁判官が、「(婚外子相続分差別を撤廃する)法改正が立法府により可及的速やかになされることを強く期待するものである。」という補足意見を述べています。

また、2009年の最高裁決定では、「法制審議会による上記答申以来十数年が経過したが,法律の改正は行われないまま現在に至っているのであり,もはや立法を待つことは許されない時期に至っているというべきである。」という反対意見が述べられています。

1997年の最高裁大法廷決定の「立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えたものということはできない」に対して、大阪高裁決定は「立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えている」としました。

今回の婚外子相続差別を違憲無効とする大阪高裁決定は、法制審議会から法改正を答申され、国連の自由権規約委員会・社会権規約委員会・子どもの権利委員会・女性差別撤廃委員会から、幾度も差別撤廃を求められながら、未だに立法府が法改正を実現していない現状がもたらしたものと言わざるを得ません。

 「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会
Association for the Support of Children out of Wedlock

家族法の差別的規定改正の早期実現を求める会長声明

本年8月24日、大阪高等裁判所は、民法900条4号ただし書前段につき、相続が開始した平成20年を基準に考えると、「法律婚を尊重するとの本件規定の立法目的と嫡出子と非嫡出子の相続分を区別することが合理的に関連するとはいえず、このような区別を放置することは、立法府に与えられた合理的な裁量判断の限界を超えている」として、憲法14条1項、13条及び24条2項に違反して無効であると判断する決定を下した。同決定は、子の法律上の取扱いを婚外子か婚内子かにより区別することは、本人の意思によっては左右できないことによる区別となる上、婚外子の法定相続分を婚内子の2分の1とすることは、法が婚外子を婚内子より劣位に置くことを認める結果となり、法が婚外子に対するいわれのない差別を助長する結果になりかねないと指摘した。その上で、本規定を合憲とする最高裁大法廷決定(1995年7月5日)以降、最高裁判例における反対意見や補足意見が指摘するとおり、法制審議会における答申、親子関係における国民意識の多様化、諸外国における国際的な区別撤廃の進捗等の内外の環境の変化は、相続分の平等化を促しているとし、本件規定を違憲無効と宣言した。今回の決定の結論は、当連合会の多年にわたる主張と合致するものであり、画期的なものと評価する。

国連の自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、子ども権利委員会は、同規定に懸念を表明し、廃止することを繰り返し求めてきた。自由権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約を批准している日本政府は、本件規定を廃止する義務がある。国は、国際社会からの要請、本決定及び最高裁における反対意見・補足意見の指摘を重く受け止め、個々の相続について裁判所ごとの判断に委ねるのではなく、家族法を改正し婚外子差別を廃止すべきである。 

さらに国は、民法900条4号ただし書前段の改正と同様、法制審議会における答申が指摘した選択的夫婦別姓の導入、女性のみに課されている再婚禁止期間の廃止、婚姻年齢の男女統一化についても、自由権規約委員会及び女性差別撤廃委員会から繰り返し勧告を受けているとおり、これらを全て実現すべきである。

2011年(平成23年)10月6日

                           日本弁護士連合会   会長 宇都宮 健児
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