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国会チラシ
2010 / 08 / 10 ( Tue )
ますます急がれる民法改正!
婚外子相続分差別規定が大法廷に回付、違憲判断か!

 現行民法における婚外子の相続分を嫡出子の二分の一とする規定が憲法に違反するかを争う裁判を、最高裁第三小法廷は2010年7月7日(水)付けで、大法廷に回付した。予てより、この婚外子相続分差別規定については、憲法の定める「法の下の平等」に反するとの指摘があった。

 既に、最高裁は違憲と断ずることを躊躇しつつ、2003年・04年の二度にわたって、「(婚外子相続分差別を撤廃する)法改正が立法府により可及的速やかになされることを強く期待するものである。」との補足意見が述べられていた。その上で、2009年9月30日には、「平成8(1996)年には法制審議会により非嫡出子の相続分を嫡出子のそれと同等にする旨の民法改正案が答申されているのである。これらのことを考慮すると,私は,社会情勢等の変化にかんがみ,立法府が本件規定を改正することが強く望まれていると考えるものである。」との補足意見が述べられたのである。

 また、国際人権自由権規約、社会権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約の各委員会からは、今回の第3回子どもの権利条約日本国審査を含めて9度に渡って、相続分差別撤廃はもとより、あらゆる形態の婚外子差別の撤廃を求める勧告が下されている。

 ところが日本政府は、「相続分に差異を設けることによる不利益は、人が本来有する権利を剥奪することによる不利益に較べれば、小さいのであります。」という1993年の自由権規約日本国審査における発言に見られるように、およそ人権を理解せず、国際人権条約を尊重しようともしない態度に終始している。

 実際に婚外子が被っている人権侵害は、相続分差別を違憲とした高裁判決(確定)において、「非嫡出子であるという理由だけで、これまで屡々他人から白眼視されただけでなく、本件の係争法条である民法九〇〇条四号但書前段を盾に相続関係人から極めて冷ややかな遇いを受けたことが認められる。そして、抗告人と同様の立場にある者の多くが、右と同じような仕打ちを受けていることは、半ば公知の事実でもあることからすれば、まさに、同法条は、結果的にしろ、非嫡出子に対する差別心を人々の心に生じさせ、かつ助長する役割を果しているともいえるのであり、このような現実は軽視されてよいとは決していえない。」と、判示されるほどである。

 1995年の大法廷決定において、相続分差別を違憲とした意見も「非嫡出子は、古くから劣位者として扱われてきたが、法律婚が制度として採用されると、非嫡出子は一層日陰者とみなされ白眼視されるに至った。現実に就学、就職や結婚などで許し難い差別的取扱いを受けている例がしばしば報じられている。本件規定の本来の立法目的が、かかる不当な結果に向けられたものでないことはもちろんであるけれども、依然我が国においては、非嫡出子を劣位者であるとみなす感情が強い。本件規定は、この風潮に追随しているとも、またその理由付けとして利用されているともみられるのである。」としている。

 そもそも、1946(昭和21)年8月に民法改正の審議が行われたが、現行憲法の公布は同年11月であったという、敗戦後の民法改正の経緯から、1947(昭和22)年に現行民法の成立した際には、衆議院において、「本法は、可及的速やかに、将来において更に改正する必要があることを認める。」との附帯決議がなされていたのである。しかし、この問題は、その後長らく忘れ去られることとなったのである。

 1993年に、自由権規約委員会は「特に、出生届及び戸籍に関する法規定と実務慣行は、規約第17条及び第24条に違反するものである。婚外子の相続権上の差別は、規約第26条と矛盾するものである。」とする勧告を下したが、政府は、1994年の子どもの権利条約批准に際しても法改正を行わなかった。

 そのため子どもの権利委員会は、今回の第3回日本国審査まで三回連続して、「とくに相続ならびに市民権および出生登録に関わるあらゆる婚外子差別ならびに『嫡出でない』といった差別的用語を法令から除くために法律を改正するよう勧告する。」等との勧告を下されることとなったのである。

 政府代表は、日本国審査において条約が国内法に対して優位することを認めてもいる。そして、法制審の答申があった1996年以降は、民法改正が答申されたことを述べるようになった。
今回の子どもの権利委員会の審査では、民法改正案が開会中の第174回通常国会に提出されるかのような発言をした。おおよそ半月後の6月半ばの閉会が予定されながら、法案上程のめどすら立っていないという状況からは、誤解をあたえる発言といわざるを得ない。

 このような状況下にあるからには、立法府は相続分差別撤廃のための法改正を、自らの責任として急がねばならないのではないか?

 相続分差別の撤廃は、婚外子差別撤廃の第一歩である。親の婚姻関係で子の嫡出性を決定する嫡出概念の廃棄を含む親子法の改正、婚外子に対する社会的差別を是正するための政府による人権啓発等、課題は山積みのままである。

「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会
Association for the Support of Children out of Wedlock
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