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国会チラシ
2010 / 04 / 19 ( Mon )
婚外子相続分差別は
    憲法13条14条24条違反です!
    国際法にも違反しています!

民法の「非嫡出子」相続差別の速やかな撤廃を求める会長声明

2010年(平成22年)3月25日                                                                     
京都弁護士会  会長  村 井 豊 明

1 民法は、子を「嫡出である子」(以下「嫡出子」という)と「嫡出でない子」(以下「非嫡出子」という)とに区別し、「非嫡出子」の相続分を「嫡出子」の2分の1としている(民法900条4号ただし書前段 以下「本規定」という)。  
しかし、本規定は個人の尊厳を定めた憲法13条、法の前の平等を定めた憲法14条1項、及び相続法制においても個人の尊厳に立脚しなければならないとする憲法24条2項の規定に反するので、直ちに廃止すべきである。本規定は、本来相続財産の帰属に関する条項ではあるが、その社会的影響力はそれに留まらない。本規定は、子は「嫡出子」と「非嫡出子」に分けられる、「非嫡出子」は「嫡出子」に劣る、という差別意識を人々に植え付けるとともに、「非嫡出子」とされた人の心情を害するばかりでなく、実態としても「非嫡出子」とされるが故の差別事例を生じさせている。

2 しかるに、最高裁判所第二小法廷は2009年9月30日、「民法900条4号ただし書前段の規定は憲法14条1項に違反しない」とする決定(以下「本件決定」という)を言い渡した。その理由とするところは、まず、民法の法律婚、重婚禁止、一夫一婦制主義、国民感情などに言及し、民法が法律婚主義を採用している以上、法律婚から生まれた子を優遇することは不合理な差別ではないとのことである。しかし,これは出生について何の責任もない子についてその出生を根拠に優劣を付けるものであって、不当な見解と言わざるを得ない。また、最高裁は、本規定を合憲とする理由の一つに、本規定は被相続人の遺言が無い場合の補充的なものに過ぎない、ということを挙げている。しかし、子を平等に扱おうとすればわざわざ遺言を残さなければならず、それをしなければ「非嫡出子」が差別されるという構造は、原則が差別、例外が平等というものであり、国民を律する法規範として極めて問題である。民法が敢えて子の相続分に優劣を付ける合理的な理由は無いというべきである。

3 この点、「準正子」と「非準正子」とで国籍取得の取り扱いを異にする国籍法の規定を違憲と判断した2008年6月4日の最高裁大法廷判決においては、「我が国における社会的、経済的環境等の変化に伴って、夫婦共同生活の在り方を含む家族生活や親子関係に関する意識も一様ではなくなってきており、今日では、出生数に占める非嫡出子の割合が増加するなど、家族生活や親子関係の実態も変化し多様化してきている。」との指摘がなされている。かように婚姻や家族に関する国民感情は現在多様化しており、法律婚の有無により子どもを一律に区別すべき合理性はなく、本規定の合理性を基礎づける事実は既に失われているのである。
本件決定においても、今井功裁判官は、上記2008年6月の国籍法違憲判決の判断が本件のような相続分の差別にも妥当し、民法900条4号ただし書前段の規定が違憲である旨の反対意見を述べている。同様に、多数意見であった竹内行夫裁判官も、判決日現在においては「違憲の疑いが極めて強い」旨の補足意見を述べていることも留意されるべきである。

4 また、「嫡出子」と「非嫡出子」の相続分を平等に扱うことは世界的な趨勢である。欧米においては、1960年代以降「嫡出子」と「非嫡出子」の相続分を同等とする法改正が行われている。
国際法においても、女性差別撤廃条約16条1項(d)は、子に関する事項についての親(婚姻をしているかいなかを問わない。)としての同一の権利及び責任を定めている。国連の女性差別撤廃委員会でも、同条約の履行に関する日本国政府の第6回報告書に対する見解として、2009年8月7日、「前回勧告にかかわらず、非嫡出子が依然差別を受けていることについて懸念」が示され、「嫡出でない子とその母親に対する民法及び戸籍法の差別的規定を撤廃するよう締約国に要請する」との意見が明らかにされている。同様の勧告は、自由権規約委員会、子どもの権利委員会からもなされている。

5 加えて、「非嫡出子」の相続分を「嫡出子」と同一とする民法(家族法)改正案は、1996年に法制審議会において決定され、法務大臣に答申されているにもかかわらず、現在に至るも法律改正が実現していない。しかし、家族法部分に関する民法改正はいまや喫緊の課題である。

6 以上のとおり、本規定は憲法や国際法に違反しており、本規定を合憲とした最高裁判所の本件決定は誤りと言わざるを得ない。当会は内閣及び国会に対し、本規定を廃止する民法(家族法)改正法案を早期に上程し、速やかに可決成立させることを強く求める。

             「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会
             Association for the Support of Children out of Wedlock
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国会チラシ
2010 / 04 / 01 ( Thu )
5月27-28日に、国連ジュネーブ事務局で、
子どもの権利条約第3回日本国審査が行われます!

子どもの権利委員会は、第2回日本国審査(2004年)の総括所見においては、
「C.主要な懸念領域および勧告」の 「3.一般原則 差別の禁止」の項目で、
「25.委員会は、締約国が、とくに相続ならびに市民権および出生登録に関わるあらゆる婚外子差別ならびに『嫡出でない』といった差別的用語を法令から除くために法律を改正するよう勧告する。」
という極めて強い調子で、婚外子差別の撤廃を勧告しました。

 これは、第1回日本国審査(1998年)総括所見「C主な懸念事項」で示した
「14.委員会は、婚外子の相続権が嫡出子の相続権の半分となることを規定している民法第900条第4項のように、差別を明示的に許容している法律条項、及び、公的文書における嫡出でない出生の記載について特に懸念する。」という勧告を日本政府がきちんと受け止めることなく、法改正等を行わなかったことを、子どもの権利委員会が重く見たからです。

5月27-28日に第3回日本国審査が行われることが決定しました。この日本国審査では、政権交代によって成立した民主党を中心とする政府が、初めて国連の場で、婚外子差別を撤廃することについて問われることになります。民主党は、民法を改正して婚外子相続分差別を撤廃することを謳う政策INDEX2009を掲げて、昨夏の総選挙を戦って政権交代を果たしました。

民法改正案(1996年法制審答申)は、2月19日に与党民主党に概要説明が行われましたが、未だに閣議決定されていません。民法改正案が上程・成立して婚外子相続分差別が撤廃されない限り、子どもの権利委員会から、婚外子差別撤廃を求める三度目のより厳しい勧告が、民主党を中心とする政府に下されると予想されます。このような事態を招いて、国際的な非難を浴びて、政府が名誉を失うようなことは避けなければなりません。もはや世界でも稀な、婚外子を法制度で差別する特異な国であり続けることは、日本国にとって不利益です。

「婚外子」差別に謝罪と賠償を求める裁判を支援する会
Association for the Support of Children out of Wedlock
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