国連勧告
2017 / 10 / 26 ( Thu )
国連自由権規約委員会 第49回会期(日本国報告書審査1993年)
C.主な懸念事項及び勧告
11.当委員会は、婚外子に関する差別的な法規定に対して、特に懸念を有するものである。特に、出生届及び戸籍に関する法規定と実務慣行は、規約第17条及び第24条に違反するものである。婚外子の相続権上の差別は、規約第26条と矛盾するものである。


国連自由権規約委員会 第64回会期(日本国報告書審査1998年)
C.主な懸念事項及び勧告
12.委員会は、特に国籍、戸籍及び相続権に関し、婚外子に対する差別について引き続き懸念を有する。委員会は、規約第26条に従い、すべての児童は平等の保護を与えられるという立場を再確認し、締約国が民法第900条第4項を含む、法律の改正のために必要な措置をとることを勧告する。


社会権規約委員会・総括所見:日本第2回(2001年)
C.主要な懸念事項
14.委員会はまた、とくに相続権および国籍の権利の制限との関連で、婚外子に対する法的、社会的および制度的差別が根強く残っていることも懸念する。

41.委員会は、締約国に対し、近代社会では受け入れられない「非嫡出子」という概念を法律および慣行から取り除くこと、婚外子に対するあらゆる形態の差別を解消するために緊急に立法上および行政上の措置をとること、さらに当事者の規約上の権利(第2条2項および第10条)を回復することを促す。


国連子どもの権利委員会 第18会期 日本(第1回1998年)
C.主な懸念事項
14.委員会は、法律が、条約により規定された全ての理由に基づく差別、特に出生、言語及び障害に関する差別から児童を保護していないことを懸念する。委員会は、嫡出でない子の相続権が嫡出子の相続権の半分となることを規定している民法第900条第4項のように、差別を明示的に許容している法律条項、及び、公的文書における嫡出でない出生の記載について特に懸念する。


国連・子どもの権利委員会の総括所見 日本国審査(第2回 2004年)
C.主要な懸念領域および勧告
3.一般原則 差別の禁止
25.委員会は、締約国が、とくに相続ならびに市民権および出生登録に関わるあらゆる婚外子差別ならびに「嫡出でない」といった差別的用語を法令から除くために法律を改正するよう勧告する。


国連女性差別撤廃委員会 第29回会期 日本国報告・審査(2003年)
35.委員会は、民法が、婚姻最低年齢、離婚後の女性の再婚禁止期間、夫婦の氏の選択などに関する、差別的な規定を依然として含んでいることに懸念を表明する。委員会は、また、戸籍、相続権に関する法や行政措置における婚外子に対する差別及びその結果としての女性への重大な影響に懸念を有する。


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2017 / 09 / 23 ( Sat )
婚外子の法定相続分についての最高裁判所違憲決定を受けて家族法における差別的規定の改正を求める会長声明

当会は,すでに2010年(平成22年)3月17日両性の本質的平等と男女共同参画社会実現の観点から,「選択的夫婦別氏制度などを導入した民法改正の早期成立を求める会長声明」を発し,同声明内において,選択的夫婦別氏制度の他,婚外子の相続分差別規定等の早期の改正を求めていたところ, 最高裁大法廷は,今月4日婚外子の相続分を婚内子の2分の1とする民法900条4号ただし書前段の規定について,法律婚「制度の下で父母が婚姻関係になかったという,子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず,子を個人として尊重し,その権利を保障すべきであるという考えが確立されてきている」との理由から,「立法府の裁量権を考慮しても,嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていた」と判示し,上記「規定は,遅くとも平成13年7月」(他の1件の決定では同年11月)「当時において,憲法14条1項に違反していた」とする2件の決定を行った。
最高裁は,これまで大法廷平成7年7月5日決定やその後の小法廷での判決や決定において,上記規定を憲法14条1項に反するとまではいえないとしていたが,これに対し,当会は,上記会長声明等において,当該規定は,本人の意思や努力によって変えることのできない事由により差別を行なうものであって,憲法13条,14条,憲法24条2項に違反し違憲は明らかであるとし,早急な改正を求めてきた。今回の最高裁決定は,当該規定について「個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らし」検討吟味したうえで,明確に違憲と断じた画期的な判断を下したものであり,当会はこれを高く評価するものである。
すでに法制審議会においては「民法の一部を改正する法律案要綱」を1996年(平成8年)総会で決定し,男女とも婚姻適齢を満18歳とすること,女性の再婚禁止期間の短縮,選択的夫婦別姓の導入,及び,婚外子と婚内子の相続分を同等とすることを答申していた。また,2010年(平成22年)にも上記要綱と同旨の法律案が政府により準備されていた。
それにもかかわらず,国会はいまだにこれらに関して法改正をせず,差別的な規定を放置している。このため国連の自由権規約委員会,女性差別撤廃委員会,児童の権利委員会及び社会権規約委員会は,民法の上記のような各差別的規定の改正について繰り返し勧告等を行ってきた。

今般上記のような違憲決定が出た以上,国会は,民法900条4号ただし書前段の規定を直ちに改め,婚外子と婚内子の相続分の平等を民法の条文上も明確にし,その際,「嫡出でない子(非嫡出子)」という表現自体も差別的であるので,あわせて用語を改正するべきである。のみならず,上記決定を契機に,国会は,家族法の規定全体について見直しを行い,婚姻適齢に男女の差を設ける民法731条,女性について不合理な再婚禁止期間を定める民法733条及び夫婦同氏を強制する民法750条といった各差別的規定についても,速やかに改正することを強く求めるものである。

2013年(平成25年)9月11日
横浜弁護士会
会長 仁平 信哉
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国連勧告
2017 / 09 / 09 ( Sat )
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