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2018 / 08 / 02 ( Thu )
婚外子の法定相続分についての最高裁判所違憲決定を受けて家族法における差別的規定の改正を求める会長声明

本日、最高裁判所大法廷は、嫡出でない子の法定相続分を嫡出である子の2分の1とする民法第900条第4号ただし書前段(以下「本件規定」という。)につき、「本件規定の合理性については、個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らし、嫡出でない子の権利が不当に侵害されているか否かという観点から判断されるべき法的問題であり」、「法律婚という制度自体は我が国に定着しているとしても」、本件規定が設けられた1947年の民法改正以降、我が国においては、婚姻や家族の実態が著しく変化、多様化する中で、「婚姻、家族の在り方に対する国民の意識」も変化し、「家族という共同体の中における個人の尊重がより明確に認識されてきたことは明らかであ」り、このような認識の変化に伴い、「父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考え方が確立されてきているものということができ」、「立法府の裁量権を考慮しても、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的根拠は失われて」いるとして、憲法第14条第1項に違反して無効であると判示し、本件規定が合憲であるとの最高裁大法廷1995年7月5日決定を変更した。今回の決定は、当連合会の多年にわたる主張と合致するものであり、極めて妥当なものと高く評価する。

これまで、国連の自由権規約委員会、女性差別撤廃委員会、子どもの権利委員会及び社会権規約委員会は、日本政府に対して、本件規定についての懸念を表明し、本件規定を廃止することを繰り返し求めてきた。婚外子と婚内子の平等化を図り差別を撤廃することは国際的潮流であり、相続分につき制限を設けていたドイツ、フランスにおいても既に相続における平等が実現しており、東アジア諸国においても婚外子の相続分についての差別はない。

自由権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約及び社会権規約を批准している日本政府は、これらの条約に沿うよう国内法を整備する義務がある。国は、速やかに、本件規定を改正(削除)し、婚外子と婚内子の相続分についての平等化を実現すべきである。なお、「嫡出でない子」ないし「非嫡出子」という用語は差別的であるとして、子どもの権利委員会から用語の廃止についても勧告されている(第2回日本政府の報告に対する2004年2月26日付け子どもの権利委員会の最終見解)。改正に当たっては、差別的な用語をも改めるべきである。
ところで、日本政府は、自由権規約委員会及び女性差別撤廃委員会から、上記婚外子差別のほか、選択的夫婦別姓を認めていないこと、女性のみに6か月の再婚禁止期間を定めていること、婚姻適齢について男女の差を設けていることについて、繰り返し懸念を表明され、民法改正のために早急な対策を講じるよう要請されてきている。しかし、これらに関する民法規定もいまだ改正されていない。

当連合会は、国に対し、婚外子の差別的な法定相続分を定める本件規定の改正と併せて、夫婦同姓しか認めない民法第750条、再婚禁止期間を定める民法第733条、婚姻年齢に男女の差を設ける民法第731条など家族法における差別的規定を、速やかに改正することを強く求める。

2013年(平成25年)9月4日 日本弁護士連合会 会長 山岸 憲司

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2018 / 04 / 23 ( Mon )
小社会
2013年09月05日 高知新聞コラム

 直木賞に名を残す作家の直木三十五に、貧乏について書いた一文がある。「僕は、僕の母の胎内にいるとき、お臍の穴から、家の中を覗いてみて、『こいつは、いけねえ』と、思った」。

家が汚く、恐ろしく小さかったのだ。しかし神様からここへ生まれて出ろといわれたのだから、「仕方がない」と覚悟した。そう冗談めかしてはいるが、生まれた家が貧乏だったのは実話だろう。まこと、子どもは親を選べない。

ゆえに戦後憲法は「すべて国民は、法の下に平等」であると定める。それは法律上の夫婦の子(嫡出子)に生まれても、結婚していない男女の子(婚外子)に生まれても同じだ。最高裁がそう判断を変えた。

婚外子の遺産相続分は嫡出子の半分とする民法の規定は、明治民法から受け継がれた。事実婚やシングルマザーなどが増えてきた現代に、子どもには選択の余地のないことで差別するのは明らかに憲法に違反する。最高裁の決定は、むしろ遅すぎるくらいだ。

司法だけでなく立法府たる国会も、「不当な差別」という国内外の声に鈍感だった。婚外子には年少期や結婚の時に悩んだり、肩身の狭い思いをしたり、という人が少なくない。親の死に際しても人を苦しめる不条理を早く正すべきだ。

民法改正の機会は過去にもあったが、それを阻んできた「伝統的な家族観」とは何なのだろう。その「伝統」も時代の波と、憲法の真理にはあらがえない。
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2018 / 02 / 25 ( Sun )
婚外子の法定相続分についての最高裁判所違憲決定を受けて家族法における差別的規定の改正を求める会長声明

当会は,すでに2010年(平成22年)3月17日両性の本質的平等と男女共同参画社会実現の観点から,「選択的夫婦別氏制度などを導入した民法改正の早期成立を求める会長声明」を発し,同声明内において,選択的夫婦別氏制度の他,婚外子の相続分差別規定等の早期の改正を求めていたところ, 最高裁大法廷は,今月4日婚外子の相続分を婚内子の2分の1とする民法900条4号ただし書前段の規定について,法律婚「制度の下で父母が婚姻関係になかったという,子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず,子を個人として尊重し,その権利を保障すべきであるという考えが確立されてきている」との理由から,「立法府の裁量権を考慮しても,嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な根拠は失われていた」と判示し,上記「規定は,遅くとも平成13年7月」(他の1件の決定では同年11月)「当時において,憲法14条1項に違反していた」とする2件の決定を行った。
最高裁は,これまで大法廷平成7年7月5日決定やその後の小法廷での判決や決定において,上記規定を憲法14条1項に反するとまではいえないとしていたが,これに対し,当会は,上記会長声明等において,当該規定は,本人の意思や努力によって変えることのできない事由により差別を行なうものであって,憲法13条,14条,憲法24条2項に違反し違憲は明らかであるとし,早急な改正を求めてきた。今回の最高裁決定は,当該規定について「個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らし」検討吟味したうえで,明確に違憲と断じた画期的な判断を下したものであり,当会はこれを高く評価するものである。
すでに法制審議会においては「民法の一部を改正する法律案要綱」を1996年(平成8年)総会で決定し,男女とも婚姻適齢を満18歳とすること,女性の再婚禁止期間の短縮,選択的夫婦別姓の導入,及び,婚外子と婚内子の相続分を同等とすることを答申していた。また,2010年(平成22年)にも上記要綱と同旨の法律案が政府により準備されていた。
それにもかかわらず,国会はいまだにこれらに関して法改正をせず,差別的な規定を放置している。このため国連の自由権規約委員会,女性差別撤廃委員会,児童の権利委員会及び社会権規約委員会は,民法の上記のような各差別的規定の改正について繰り返し勧告等を行ってきた。

今般上記のような違憲決定が出た以上,国会は,民法900条4号ただし書前段の規定を直ちに改め,婚外子と婚内子の相続分の平等を民法の条文上も明確にし,その際,「嫡出でない子(非嫡出子)」という表現自体も差別的であるので,あわせて用語を改正するべきである。のみならず,上記決定を契機に,国会は,家族法の規定全体について見直しを行い,婚姻適齢に男女の差を設ける民法731条,女性について不合理な再婚禁止期間を定める民法733条及び夫婦同氏を強制する民法750条といった各差別的規定についても,速やかに改正することを強く求めるものである。

2013年(平成25年)9月11日
横浜弁護士会
会長 仁平 信哉
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